タンナー(Tanner)とは?革に関する基礎知識

タンナーについて解説します

タンナーとは、皮から革に仕上げる事業所・職人集団のことを言います。

前回の記事鞣し(なめし)とは?でお話ししましたが、動物から剥いだ皮の状態から、革へと仕上げるには「鞣し加工」が必要で、この鞣し加工を行うのがタンナーです。

鞣し(なめし)は英語でtanと言い、それが由来となって鞣しを行う集団・Tannerと呼ばれるようになったとされています。

タンナーを言い換えるなら職人集団ともいえますが、革財布に限らず、鞄・ブーツなど革製品に使われている革の品質はタンナーによって大きく左右されます。

革製品に最も多く使われている牛革も、元になる牛一頭ずつ皮の厚みや表情が異なるため、高品質な革に仕上げるにはタンナーの技量による違いがハッキリと表れます。

高品質な革を使用した財布を選ぶには、タンナー次第。 更にいえば、どのタンナーの革を使っているか?が分かると、その財布がブランドやメーカーの利益優先の財布なのか?正しい価格設定でマジメに作られた高品質な財布なのか?を判断する一つの基準にもなります。

(どんなに優秀なタンナーの革を使っていても、作りが中国製の財布は論外です。 半年もすれば違いがハッキリ分かるほど、中国製の財布は長く使えませんからね。)

 

世界的に評価の高い名門タンナー

皮から革に鞣すタンナーは世界を見渡せば数千社ありますが、そんな中でも世界的に評価の高いタンナーをいくつか-紹介します。 このタンナーの革を使っていたら、その財布は選ぶ価値があると言えるほど上質な革を作り出すタンナーです。

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バダラッシ・カルロ社

イタリアの老舗タンナー・バダラッシ社は、イタリア古来の伝統的な革鞣しのバケッタ製法を、忠実に再現し現代に甦らせたことでも有名なタンナーです。

ファストファッションに代表されるように「大量生産・短期消費」で、生産効率・生産コスト削減が主流の現在において、バダラッシ社は真逆を行く「時間と手間をかけて上質な革を作り出す」ことに拘り続けている貴重なタンナーでもあります。

バダラッシ社の代表的な革に「ミネルバボックス」という革がありますが、この革は植物タンニンを用いて時間と手間をかけて鞣した後に、100%ピュアオイル(牛脚油などを煮沸して採取した油)を時間をかけながら加脂して作られています。

この工程を経て作り出された革は、初めはややマットな質感ながら、使い込むにつれて程よい光沢を増していき味わい深い経年変化(エイジング)を魅せてくれます。

 

ワルピエ社

ブッテーロレザーを、どこかで見たり・聞いたことがありませんか? ブッテーロレザーを作り出しているタンナーがイタリアのワルピエ社です。

ステア系の成牛のショルダー部分の革を用いて、時間と手間をかけてベジタブルタンニンで鞣し、染料仕上げが施された革は、極めて自然な風合いを魅せるナチュラルレザー。

自然な風合いを魅せる革なので、トラ(皮革のシワや血管跡)があったりする場合がありますが、それこそが本革の醍醐味であり、だからこそ唯一無二の表情に経年変化していく姿を楽しむことができます。

 

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セドウィック社(セジュイック社)

ブライドルレザー発祥の地英国で100年以上の歴史を誇り、ブライドルレザーにおいて世界有数の老舗名門タンナーがセドウィック社です。(セジュイックやセジュウィック社と呼ぶ人もいます。)

数ある革の中でも最高峰の強度と耐久性を誇るブライドルレザーですが、中でもセドウィック社のブライドルレザーは完成までに3カ月以上の時間と手間をかけて作られる世界的にも評価の高い極上質レザーです。

ココマイスターのブライドルレザー革財布シリーズは、セドウィック社の最高級ブライドルレザーを使用した質高き確かな革財布です。

 

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アノネイ社

最高級ボックスカーフを作り出していたフランスの老舗名門タンナー・デュプイ社(倒産してしまいましたが)から独立し、1984年に設立されたタンナーです。

このタンナーが作り出すボックスカーフは、革表面のキメが細かく適度なハリとコシがあり、使い込むにつれて風合いを増していくのが特徴です。

 

タンナーとは?「革に関する基礎知識」は以上になります。

 

 

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